凸凹三兄弟に振り回されてますがなんとか毎日生きてます

男三兄弟が全員発達障害(グレー・軽度)のパート主婦の吐露手記です。温かい目で見てください。

長男について⑪ 児童相談所は怖くなかった

ご覧いただきありがとうございます。

凸凹男三兄弟のアラフォーママ、コサインと申します。

今回もお付き合いいただけると幸いです。

 

令和4年秋

前回、こども相談窓口にて相談させていただき、児童相談所に繋いでいただけることになりました。

が、児童相談所は忙しい。まずはうちの状況を会議にかけ、支援するに値するか、どのように支援するかを話し合ってから担当が決まり、それから連絡が来るとのことで、しばし待ち。最初の面談まで1ケ月くらいかかりました。

それまでの間、まずは塾に事件を報告。それで塾を辞めさせられるならそれでいいと思いましたが、反省文を書いてそのまま在籍となりました。先生を味方につけ、イチが自習中なども外に出ないように監視してもらいました。

塾へは、入口まで私が送迎。夜遅い時は、サンを寝かしつけてからや、ニィにサンを見てもらって迎えに行きました(寒い時期で、風呂上がりのサンを連れ歩きたくはありませんでした。昨年の埼玉県虐待禁止条例的にはアウトですね)

友達と遊ぶときはうちへ来てもらうか、公園まで送迎。公園から出ないよう約束をしてGPSで見張りました。

勉強もストレスをかけないよう、最低限の塾の宿題さえすればいいことにして、他は口を出しませんでした。

ここまでして、物理的に万引きをできない状況にしたので、万引きはしませんでした。しかし、今度は塾や学校での落とし物を拾ってくるようになりました。見慣れない文房具を持っているので聞くと、道に落ちていた、と答えます。でもきれいなものも多く、追及して追及して逃げ場がなくなって、やっと教室で拾ったことを認めるのです。

すらすらと嘘をつきます。言い方だけ聞いていればとても嘘とは思えないスムーズさです。でも内容は矛盾だらけで、突っ込むとボロが出てきます。「嘘をつかないで、最初から本当のことを言ってくれれば、ママは絶対に怒らない」と言っても、なんとか嘘をつき続けようとします。

塾の備品を持って帰ってきたこともありました。絶対に必要なものでも欲しいものでもないのに。目の前に物が落ちていると、無意識に持ち帰ってきてしまうそうなのです。

そのたびに本人に返却させたり謝罪したり、イチの対応をすることが本当に疲れました。どうしても中学受験をするなら、いっそ全寮制の学校に入れてしまおうと考えていました。

 

そんなこんなで、悩みに悩んだ一ヶ月。ついに児童相談所との面談の日が来ました。

どんなに子育てについて責められるんだろう。イチといろんなことでバトルして大声で怒鳴ったり、時には手が出てしまったこともあった。虐待だと言われるだろうか。いっそ離されて、イチを児童養護施設に入れてくれたら楽になるだろうか。

そんなことを考えながら、不安でいっぱいで児童相談所へ行きました。イチも一緒ですが、イチはいつも通り飄々としています。

児童相談所は明るくて、パステルカラーで、ぬいぐるみや漫画も置いてあり、居心地がよさそうな場所でした。イチは早速漫画に飛びつきます。

担当者さんが来て、個室に案内されました。

初回面談は、イチと私、担当者さんと心理士さんの四人で話をしました。相談員さんからほとんど話が伝わっていましたが、改めて私からざっくりと経緯説明と今困っていること(万引きをさせないためには・落とし物を猫糞してしまう・嘘つきが常習化・人の気持ちが理解できない)を説明しました。

普通、隣で自分の悪いことを話されていたら、居心地が悪そうにしたり、しょんぼりしたりすると思うのですが、イチはまるで他人事のように平気な様子でした。

そして、児童相談所に何を求めるかを聞かれました。予想外の質問に戸惑いましたが、「万引きをやめてほしいっていうのはもちろんなのですが、もっと根本的になぜしてはいけないか、というところを理解して、犯罪的な行動をしないように、自分で抑制できるようになってほしい」と私は答えました。

その後、私と児童相談所の担当者さん、イチと心理士さんに分かれて話をしました。

担当者さんは、私の気持ちを全肯定で受け止めてくれました。怒鳴ったことや手が出てしまったことがあると話しても「定義としては虐待に該当するかもしれない。でも毎日の子育てできれいごとばかり言ってられないし、怒鳴らないお母さんなんて見たことない。色んなご家庭を見てきたけど、こんなに子供に寄り添って解決策を考えているお母さんはなかなかいない。親がどれだけいい親でも、万引きなどを繰り返すお子さんは一定数いる。お母さんは悪くないですよ」と言ってくれました。

私が厳しすぎるせいで、イチが非行に走ったのかとも思っていた私はかなり救われました。

「それにイチくんのあの、他人事というか、飄々とした態度は気になりますね。反省してないように見えても仕方がありません。やはり何かしらの発達障害はあると思います。希望された人が全員発達障害の検査を受けられるわけではなく、こちらで会議にかけて、検査が必要と判断されれば受診することができます」

とのことで、検査が受けられるまで月一で面談に通うことになりました。

 

今回も長くなりました。

では、今回はここで。

お付き合いいただきありがとうございました。